『新 温故知新3』長谷川信彦さん

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

2011年の記事になりますので、現在の日本卓球界の
イメージとは、だいぶ異なっています。

1980年代から世界で勝てなくなり、当時の話になります。
現在は、男女ともに活躍しています。

世界選手権の決勝戦というのは、もう絶対に勝つんだという気持ち
です。

絶対に勝つには、ミスをしない態勢から積極的に打っていくという
ことを特に気をつけました。

ミスが多くでたら勝てないですから、素早くボールのところまで動
き、ミスをしない態勢をきちんと作り、そしていいコースへ思いき
り打っていきます。

そういうことにすごく気をつけました。

相手に攻められたときには、とにかく諦めないで粘り強くプレーを
して1本でも多くもぎ取るんだという気持ちでプレーをしました。

私は、試合をしているときの態度というのは、おそらく少し生意気
に見えたと思います。まず、胸を張って、堂々と歩き、あるいは走
っていきました。

そういうことにすごく気をつけていました。

必ず胸を張り、自身満々の顔で、相手に弱みや苦しいところを見せ
ないようにしていました。

実際は、苦しいことがたくさんありました。しかし、そういうこと
は見せないように、積極的な態度をとるということも、勝つことに
おいては非常に大事なことになります。

それから、1本とったときにはヨシヨシと、小さい声で気合を入れ
るということをすごく意識してやりました。
                      
今、世界で勝てないのは、基礎技術が低いからだと思います。

基礎技術が低いと、一級品のボールが打てない、一級品のフットワ
ークができない、それから、一級品のコースのつき方ができない、
そういうことでは大事なところでボロボロミスが出てしまいます。

日本が世界で勝とうと思ったら、まず、世界一の基礎技術を身につ
けないといけないと思います。

フォアハンドにしても、バックハンドにしても、その人の主戦武器、
ドライブマンだったらドライブ、カットマンだったらカットという
ような主戦となる武器のことです。

それとレシーブがだいぶ悪くなっています。日本のよかったレシー
ブ強打、レシーブスマッシュというのが非常に少なくなったと思い
ます。

なぜ、少なくなったのかといいますと、いろいろありますが、ひと
つは、勇気が足りなくなっているからだと思います。

勇猛心というものです。

レシーブ攻撃というのは、ものすごく勇気がいるのですが、厳しい
練習、厳しいトレーニングをしていないと、あるいは普段の生活で
も、今は厳しくしてないですからできないのだと思います。

それから、サーブを持ったら三球目ドライブ攻撃、あるいは三球目
スマッシュを数多く打っていかなければいけないと思います。

すぐ中国の真似をしたり、ヨーロッパの真似をしたりしますが、ほ
んとうなら、日本のいいところを残しながら、卓球を変えていくと
いうことが大事になると思います。

それなのに、全部変えてしまう。

悪いところを直していけばいいと思うのですが、日本のいいところ
を否定して、外国の技術ばかり取り入れるというのはいかがなもの
でしょうか。
                  
今はそういうことをするのは恰好悪いのでしょうが、私は恰好いい
と思っていました。

本は、よく読みました。

世界選手権にも持っていきましたし、団体戦の決勝の朝に宮本武蔵
と佐々木小次郎が決闘するシーンを読んで、それで心を高めて臨み
ました。

それからチャーチル(イギリス)の言葉もよかったです。
                    
「困難にあったとき、逃げると危険が2倍になる。しかし、俄然立
ち向かえば危険が半分になる」

と書いてあり、そのときは、昭和48年の全日本選手権の2ヵ月前
で、大スランプのときだったのです。

本屋さんで、世界の名言集という本を偶然に取ってパッと開いたら、
それが載っていて、この苦しみが半分に減るのだったらということ
で、それから、猛烈に頑張り、そうしたら6度目の優勝を果たすこ
とができました。

チャーチルは恩人です。

つづく                 

お問い合わせ、ご質問等がありましたら、line@にお寄せください。

登録してくれた方には、『ストロングマインドセット』の動画を
プレゼントさせていただきます。
準備が整いしだい、送らせていただきます。

line@に動画プレゼントと書いて送ってください。

登録は、下記から

友だち追加

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*