温故知新  5

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

2011年12月11日の記事より

実際は、1998年5月号に掲載

ただ、がむしゃらにやったと思うかもしれないですが、その場
その場に応じたことを考えながらやるようにしていました。

それには、自分の持っている技術がたくさんないとできません
から、技術の幅をたくさん作り、できることを多くして、相手
の動きを見ながらとか、それから相手の得意対得意、得意対不
得意とか、いろいろやりました。

私は、勝てると思わない、負けると思わないという精神状態と、
自分の技術でいけば大胆なこと、慎重なこと、大胆と慎重がう
まくマッチしたとき、バランスよくいけたときはいい卓球がで
きました。

大胆さというのは、ちょっと意味を変えれば荒っぽい、という
ことになると思います。

荒っぽい、ミスをする。

となると、慎重にならなくちゃいけないわけです。

慎重に無理をしないとなると、それがすぎると今度は弱気とい
うことになると思います。

その辺の兼ね合いが難しいので、自分ではゲームを進めながら、
最後の最後で、一番大胆なプレーができて、自分のポイントに
なるように、大胆なプレーで終われるようにやっていました。

ですから、最後にレシーブに回ったときは、レシーブスマッシ
ュとか、四球目スマッシュとか、そういうことで終わっている
ときが多かったです。

サーブのときは、サーブで取れなければ、三球目とか、という
ふうに、それまでに読めるようにしていました。

ゲームオールの19-20で負けていても、レシーブスマッシ
ュができる確信というか、自分の自信というか、そういうふう
にできるように進めていました。

「この一球」ーー。
卓球は守りも大事

色紙などに、好きな言葉を書いて下さい、といわれたときに、
書く言葉があるのですが、最後の最後にびびらずに逃げずに大
胆にできなくちゃいけないということで、「この一球」と書き
ます。

それは、最後の一球でもあるし、すべてでもあります。

ですから、練習のときは、すべてのボールを、無意識に、無駄
に、考えなしに打つのでなく、すべてこの一球だと、一球一球
の積み重ねだということです。

そういう気持ちになって、必死な思いで練習すれば、きっと上
手になると思います。

惰性で無意味なボールを打つのが一番いけないことだと思いま
す。

私にとってよかった練習は、攻撃型ですから攻撃を強くする、
誰よりもスピードのあるボールが打てるということが大事にな
りますが、相手も攻めたいわけですから、攻められたときの、
凌ぐ練習がよかったと思います。

それは、大学に入って間もなくでしたが、相手に強打をしても
らって、ちょっと距離をとり、表ソフトですから、そんなに下
がらないですけど、少し距離をとって、両ハンドで何本でも凌
げるという練習でした。

女子は、往々にして、攻められたときに腰が突っ立って、何も
できなくなるということが多いですから、こういう練習をした
らいいと思います。

それと目立たないところでは、つなぎのボールが大事になりま
す。

そういうミスが試合の中で多いと、勝つことが難しくなります
ので、練習のときから気をつけていました。

トレーニングは、うさぎ飛びをよくやりました。

今の選手はやりませんが、私はこれがすごくよかったと思って
います。

それから、短い距離と長い距離のランニングです。

卓球は両方やったほうがいいと思います。

持久力がつきますし、下半身が強くなります。

つづく
                         

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*