2011年11月28日の記事より
サムサノフは卓球の申し子
10年に一人という逸材のサムソノフ(べラルーシ)ですが、
彼のプレーを最初に見たのは1993年世界卓選手権球イエ
テボリ大会でした。
17歳の時だったと思います。
その大会で優勝したガシアン(フランス)と3-1のいい試
合をしました。
そのときの印象は、ワルドナーがググっと出てきたときの感
じとまったく同じものでした。
スピードがあるとか、うまいとか、ということではなく、何
か引きつけるものがありました。
今回のマンチェスター大会を振り返ると、団体戦でスウェー
デンと対戦し、サムソノフはワルドナーと対戦しました。
ワルドナーのサービスからの3球目を封じたり、ラリー戦で
逆にダブルドライブで返したり、ラリー戦にもっていき、自
分のボールにしたりということで、自分の展開にもっていく
うまさ、それから、ブロック力の安定性、フットワークを生
かしたラリー戦など、どれをとっても安定していました。
それが彼の強さで、裏付ければ、精神面が強いということが
いえると思います。
精神面が強いということを大会ごとに確認できるということ
があります。
例えば、1993年のスウェーデンの世界選手権、そして
1995年の天津での世界選手権、それから1996年のア
トランタオリンピックと今回の世界選手権ですが、これらを
みていくと、成績もベスト16、8、8と来て、今回は決勝
に進みました。
ということからみれば、今回は一番厳しい最終日に残ってい
るわけですから、体力的にも精神的にも技術的にもアップし
ているということが言えると思います。
これは、彼の練習の中で、または気持ちの中で非常に熱いも
のがあるということになります。
それは、自分は世界チャンピオンになるんだという強い意識
です。
また、申し子みたいなものだと自分でも思っていると思いま
す。
そういったものが普段から、例えば、心がけが常に世界に結
ぶつくような、本当のプロフェッショナル的な行動なり、練
習なり、いろいろなことがなされていると思います。
技術については、17歳で世界選手権に出てきたときに抜群
のセンスを持っていました。
ドライブ処理のうまさ、攻撃にうつる切り替えの速さ、ラリ
ー戦の強さなど、その時点でほぼ完成していたと言えます。
1995年天津大会では、相手によって使い分けができる対
応能力の高さが目につきました。
例えば、カットマンとか、表ソフトに対してです。
それから、非常にゆったりしたサーブから自分のペースに持
っていく展開が光っていました。
戦術能力というものも2年間(93年~95年)で完成して
いたわけです。
つづく
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